鳥取大学 農学部附属 動物医療センター

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0857-31-5441

  • 受付時間/午前9時〜11時、午後1時〜3時
  • 診療開始/午前9時30分〜

よくある病気

子宮蓄膿症

不妊手術を受けていない中高齢の雌犬に多い病気です(雌猫にもまれにみられます)。侵入した細菌が増殖することにより、子宮内に膿が貯まった状態です。元気消失、食欲不振、多飲多尿、オリモノの増加(開放性子宮蓄膿症の場合)等の症状が現れ、腎不全などを併発することがあります。進行すると菌血症(細菌が血液中に入った状態)、脱水、ショックにより死に至ります。

 臨床症状に加え、血液検査、超音波検査、レントゲン検査を実施して診断します。一般に血液検査では白血球数の増加がみられます。

 治療法としては薬物(子宮収縮剤の投与)による治療と外科手術があります。通常は外科手術(卵巣・子宮全摘出術)が選択されます。特に閉鎖性子宮蓄膿症(子宮と膣との境界部の子宮頸管が閉鎖し、子宮内容物が排出されない)では、状態が急激に悪化する場合がありますのでできるだけ早期の手術が必要です。