鳥取大学 農学部附属 動物医療センター

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先端医療による治療例

角膜表層切除術

 犬の視覚に影響を及ぼす表層角膜疾患に色素性角膜炎や角膜実質ジストロフィーがあります。それら疾患が視覚に重篤な影響を与える場合は外科的処置が適応となりますが、まだ有効な治療法が確立されていません。1つの治療法として角膜表層切除術があります。手術は、角膜の異常な部位を含めて角膜の表層を、角膜に完全な穴が開かない程度で丸くくり抜きます。その後、瞬膜という角膜の前にある薄い膜を角膜の前に固定します。手術2週間後には、くり抜いた角膜部分は新たに再生された透明な角膜で置き換えられます。

 

症例:シェルティー、雌、14歳、12.3㎏。

 両眼の角膜ジストロフィーで角膜表層約6割に白色混濁が見られました。対光反射・間接対光反射は両眼とも正常でしたが、障害物回避試験により暗所での視覚障害がみられました。

 初診時(第0病日)から両眼に約3ヶ月間点眼療法を実施しましたが、改善は見られませんでした。そのため第78病日に左眼に対して角膜表層切除術(中央部直径9mm、角膜表層約0.20mm)を実施しました。術後瞬膜フラップを1週間施行しました。現在は眼内透見良好です。

 

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