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1939年〜(昭和14年〜)
黎明期
附属動物医療センターの歴史は1939年まで遡ります。
1920年(大正9年)に鳥取高等農業学校が設置され、その後、1939年(昭和14年)に獣医学科(定員35名)が設置されることにともない附属家畜病院が開設され、診療業務がスタートしました。
翌年には附属家畜病院装蹄舎が設置されたことからも、当時は馬の診療が重要視されていたことがよく分かります。
1942年には診療手術棟および第一病畜舎棟が設置されています。
1944年には鳥取農林専門学校と改称され、終戦後の1949年(昭和24年)鳥取大学農学部獣医学科が設置されることにともない、農学部附属家畜病院と改称されました。
1955年には、亡くなった動物の霊を慰めるために畜魂碑が建立されています。
昭和19年頃の家畜病院(吉方キャンパス)「鳥取大学獣医学科創立50周年記念誌」より 昭和30年、吉方キャンパスに建立された畜魂碑(鳥取大学農学部同窓会提供) -
1966年〜(昭和41年〜)
湖山キャンパスへの移転
1966年(昭和41年)、統合にともない鳥取市の中心部にあった吉方キャンパスから湖山池の畔にある湖山キャンパスへ大学が移転しました。
翌年には、畜魂碑を湖山キャンパスに移転し、湖山池を見下ろす現在の地に設置されました。
吉方キャンパス時代から毎年執り行われている動物慰霊祭は令和6年度で67回目となっています。
湖山キャンパス移転後の家畜病院 平成2年頃(くのペットクリニック院長 久野由博氏ご提供) -
2004年〜(平成16年〜)
臨床教育・診療施設の充実
長年、診療体制は内科学および外科学教室のみでしたが、2004年に獣医学科教員定員増をともなう改組により、新たに獣医繁殖学、獣医臨床検査学、獣医画像診断学および獣医神経病・腫瘍学教育研究分野が設置されました。
2010年には、動物病院の全面的な改修工事が行われ、320m2が増築されると同時にMRI装置を導入して先進的な診療施設へ充実されました。
それに合わせて名称を「附属動物医療センター」と改称しました。
その後、2013年には野生動物収容施設、2014年には牛、馬などの入院施設である大中動物入院棟がそれぞれ改修され現在に至ります。
診療科も、眼科をはじめ、各種の専門診療を行っています。
教育面では、2013年に岐阜大学とともに共同獣医学科を設置し、総合参加型臨床実習などの臨床教育の充実に一層取り組んでいます。
現在の動物医療センター(湖山キャンパス) 現在の畜魂碑(湖山キャンパス)