鳥取大学 農学部附属 動物医療センター

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  • 診療開始/午前9時30分〜

よくある病気

副腎皮質機能亢進症 (クッシング症候群)

副腎皮質機能亢進症は副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌により、特徴的な症状を呈する疾患症候群で、下垂体における副腎皮質刺激ホルモンの過剰分泌によるもの (下垂体性副腎皮質機能亢進症)と副腎腫瘍によるものに分類され、犬では前者の発生率が高いことが知られています。下垂体性副腎皮質機能亢進症のほとんどが下垂体腫瘍により起こります。症状としては多飲多尿、皮膚の菲薄化・色素沈着・石灰沈着、左右対称性脱毛、腹囲膨満、骨格筋の萎縮、免疫低下による易感染が生じます。診断にはACTH刺激試験などの内分泌機能試験により副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されていることを確定することが必要となります。治療としては、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の合成を阻害するトリロスタン療法などが用いられています。